企業法務

電子証明書の発行

最近、脱ハンコ社会が進み、電子契約を導入する企業も増えてきました。
登記所(法務局)で電子証明書を発行すると、電子署名が行えるようになります。
(電子証明書の概要は、次の電子証明書ガイド(法務省のリーフレット)を参照してください。)

電子署名=①紙の書面に法人実印を捺印+②法人の印鑑証明書の添付 となります。
電子署名をした電子文書(PDFデータ)は、印紙税が課税されないため、節税できます。

また、電子証明書を発行すると、次のような行政手続きがインターネット上で行えるようになり、便利です。
業種によっては、行政の窓口に出向く時間と労力を大幅に減らすことができます。

<電子証明書の発行により利用できる行政手続き>
・法人の印鑑証明書の交付請求(法務局が郵送してくれます。)
・国税電子申告(e-Tax)、地方税電子申告(eLTAX)
・社会保険事務所に届出をする社会保険・労働保険関係手続
・商標、特許のインターネット出願(電子納付をすれば、書面申請より出願費用を安くできます。)
・自動車保有関係手続(ワンストップサービスが利用できます。)

電子証明書の発行実費(法務局の手数料)は、有効期間3か月で1,300円です。
(3か月より長い有効期間の場合、超過期間3か月当たり1,000円を加算した額)

電子証明書の発行には、法務省が提供する専用のソフトウェアをダウンロードする必要があります。
マニュアルを読むだけでも面倒で手間がかかるので、ご依頼いただければ代行します。

契約書の作成、リーガルチェック

不動産の売買契約書や賃貸借契約書などは、業界団体が提供している定型様式を利用することが多く、専らチェック対象は特約条項になろうと思います。

定型様式がない契約書を交わす場合は、注意が必要です。
原則として、当事者双方が納得していれば、どのような契約内容を定めてもよいのですが、法律上、契約内容が無効になるケースもあります。

自社にとって不利な内容が定められていたり、反対の意味に解釈できてしまう記載になっていると、契約相手方ともめて訴訟になった際に、不利な判決が出て大きな損害が出てしまうリスクがあります。

裁判沙汰にならなくても、契約内容があいまいで、当事者がそれぞれ異なる認識を持っていると、後日のトラブルにつながってしまいます。

トラブルを事前に予防するため、契約書を交わす際には、専門家に法的なチェックをしてもらう方が安全です。

株主総会の運営サポート

会社法上、株式会社の重要事項は、株主総会で決定します。
株主総会は、適正な手順で開催され、適正な方法で決議される必要があり、定款で定めた内容や法令に違反している場合は、決定した内容が無効(取消)になってしまいます。

小規模な株式会社の場合、実際に株主総会を開催していないケースが多いですが、敵対的な株主が存在する場合、きちんとした法的手続きに則り、専門家の立会のもと、株主総会を開催することをおすすめします。

議事録の作成(株主総会、取締役会、社員総会など)

会社法上、株主総会議事録や取締役会議事録は、本店に10年間備え置く義務があります。
一般社団法人や医療法人の社員総会議事録にも、同様のルールが定められています。

例えば、株主総会で、事業年度を変更したり、役員の報酬を定めた場合、これらは登記事項ではないため、税務署などから証明書を求められた場合は、株主総会議事録を提出することになります。

議事録に記載すべき内容は法律で定められており、適当に作成すべきではありません。
後日のトラブルを回避するためにも、適切な内容の議事録を保管しておくべきです。

M&A(企業買収)のサポート

M&Aは、次のようなパターンがあります。

株式(持分)譲渡会社の重要事項を決定する権限がある株主(社員)の地位(支配権)を譲渡
事業譲渡対象となる事業の営業権や資産そのものを譲渡
合併法令上の手続きに則り、対象となる組織の権利・義務の一切を承継
会社分割法令上の手続きに則り、対象となる組織の特定の事業部門について、権利・義務の一切を承継

一般的には、次のような流れになります。
(1)秘密保持契約の締結
(2)買収対象となる企業の機密情報(財務、人事、営業、製品開発など)の開示
(3)企業価値の算定(簡易デューデリジェンス)
(4)基本合意の締結(買収条件やスケジュールなど大まかな枠組みの合意)
(5)詳細内容について質疑応答、条件交渉
(6)従業員や取引先に対する説明会の開催、利害調整
(7)本契約の締結
(8)クロージング(M&Aの効力発生、代金決済)

M&Aにおいては、適正な企業価値の算定(デューデリジェンス)が重要ですが、合意書や契約書を交わすことになります。

合併(会社分割)は、人間でいう「相続」と同じで、法律上の権利と義務を当然に引き継ぐので、従業員の雇用契約を承継できるメリットがある反面、マイナス財産までも承継してしまうというデメリットがあります。

事業譲渡では、既存の従業員との間で、改めて個別に雇用契約を締結する必要があります。
既存の従業員が承継先の企業と雇用契約を締結しなければ、人材を承継することができなくなります。

行政の許認可が必要な事業を行っている企業のM&Aについては、合併(会社分割)により許認可事業を承継できるとは限らないので、事前に監督官庁に確認しておく必要があります。

法務の観点から、どのような手法でM&Aをした方がよいのか、どのような内容の契約書にすべきかをアドバイスします。